仏蘭西VS露西亜

sokotsunagaya2005-02-01

本日は映画の日
毎月一日か第一水曜のどちらかを「映画の日」として千円にしている映画館は多い。飯田橋ギンレイホールは毎月一日が千円。と、いうわけで、職場から近いので、仕事を早めに切り上げギンレイへ。http://www.cam.hi-ho.ne.jp/ginrei/

ギンレイホールの存在は以前から知っていたが、入場するのは始めて。
(ギンレイ裏の映画館にはもっと惹かれたのだが…)
名画座形式から目黒シネマ(http://www.okura-movie.co.jp/meguro_cinema/)を想像していたが、なかなかどうして、大きなスクリーンではないか。客席もゆとりがあり、良い塩梅に斜面になっているので見易い。
肝心の映画だが、
ピエロの赤い鼻』フランス映画(http://www.wisepolicy.com/effroyables_jardins/
父、帰るロシア映画http://chichi-kaeru.com/
両作品とも、「映画=ハリウッド映画」の方からは、怖いだの詰らないだのといった声が聞こえてきそう。良い人が死んでしまうわ、善悪白黒はっきりしとらんし。後者なんぞは、謎だらけ。「映画はストーリー」なんて恋する乙女はお呼びでない。いいねえ。


アンドレイ・ズビャギンツェフ監督は「ロシアには2人のアンドレイがいる。タルコフスキーとズビャギンツェフ」とまで言われているそうだが、水の作家という点で納得。本作品以外見た事ないので断定はできんが、この作品はなかなか。
撮り方・見せ方が洒落ている。例えば、スタイルの良い女性が歩く姿を、父が目で追ってしまうシーン。停車中の車の中から横を通り過ぎる女性を見ていくのだが、まず前方から歩いてくる所は、そのままフロントガラスから真正面に女性を見つめ、車と擦れ違って以降は、サイドミラーに写った女性を見る。この切り替えしがさり気無いが、なかなか撮るのは大変と思われる。また、そんな父の性的視線を後部座席から次男が観察している状況もしっかり描いている。
映像が凝っているので、子供の行動に納得がいくのだ。映画という手段を取りながら、映像ではなく登場人物に語らせる事で説明しようとする作品(←だったら映画じゃなくていいじゃん!)が多い中、久しぶりに、映像言語を使っている作品だった。