数えて百二十五夜

昨日つづき


お目当ては、吉祥寺駅から歩く事25分。
井の頭自然文化園井の頭公園の間を抜け、山本有三記念館前を曲がり…と、何とも、自然と文化に囲まれたステキな道のり。

途中、猫スポットで遊んでいると、自転車のベルをのべつ幕無く鳴らしまくり、犬の散歩をしてる暴走オヤジに遭遇。その犬、でかいダルメシアンが、突然、猫を食い殺す勢いで追いかけ回る!! どんくさオヤジはリードをなかなか掴むことが出来ず、犬は暴走し放題。最後はとまってた車のタイヤに、自らリード絡ませ、ストップ。ほんの数分の出来事だったが、猫たちは皆無事に逃げられたので良かった。それにしても、”小さい動くもの”に興奮して追い掛け回していたので、小さい子供は危ないだろう。猫はすばしっこいから、いくらバカ犬の足が速くても、住宅街では小回りの効く猫を捕まえるのは難しいが、子供はそうはゆくまい。この辺りでは有名なオヤジなんだろうか? 近所の人がいなかったんで確認取れず。


それまでのお散歩気分を台無しにされたが、無事到着。

  • 寄席井心亭

数え数えて百幾夜。毎月第三水曜日を中心に、座布団70枚のお座敷で、味わい深い、アットホームな寄席を開催しています。
名付けて”寄席井心亭”。毎回、メインの出演者に二席話してもらう独演会式なので、その魅力がたっぷり味わえます。
落語の後半には、出演者に再び登場していただいての”質問コーナー”もあり、こちらも毎回爆笑の連続です。


立川志らく柳家花録、林家たい平柳家喬太郎がもちまわりで、月一開催。この面子での独演会では破格の2000円。さらに学生は半額の1000円♪♪
大学時代2回聞きに行ってお気に入りの寄席だったが、何せ三鷹や吉祥寺まで遠いのと、各回の4ヶ月前にチケット発売ですぐ完売してしまうんで…
4ヶ月先のスケジュールって難しいよ! 常連さんは、三鷹在住のおばちゃんが多いので困らんだろうが、社会人や学生には厳しいっす。


みたか井心亭(http://mitaka.jpn.org/seishin/
外観・庭の写真(http://www.mitaka.jpn.org/seishin/exterior.shtml
座敷・茶室の写真(http://www.mitaka.jpn.org/seishin/interior.shtml


純和風数奇屋づくりで、日本庭園もありとっても雰囲気がいいのだ。ただ、純和風って事は”蚊”も多いって事。
開場時間まで、しばし門前で並んで待つ。ひっきりなしに蚊が襲い掛かってくるので、絶えず足踏みしながら…(白鳥のようだワ)
並んでるおばちゃんたちに、「若いから、蚊があなたばっかり狙ってるわよ〜。今度は蚊取り線香持参しなきゃだわね」なんて話しかけられ、暑くて蚊がウザイながらも和やかに待っていると、


「いや〜 皆さんお疲れ様です。もう少しで開きますからね〜」


と、柳家花録登場! リュックを肩にかけ、フツーに徒歩でやってくる。
「あー花録ちゃん(←ちゃん!)」っておば様方に囲まれ、しばしご歓談。写真撮影も気軽に応じてくれ、にわか撮影会に。私もばっちり携帯で撮影。ちゃんとカメラ目線でピースサインまでしてくれるサービスぶり。


中に入れば涼しいのかと思いきや… ”はめ込み式の冷房では足りないので、冷房効果ありません”と、昔ながらの、網戸・扇風機・団扇が冷房器具。ご自由にどうぞと冷たいお茶が用意してあるのが嬉しい。
まあ、今の家は冷房ナシなんでへっちゃらですが。本来の「寄席」の姿が残っていて、こんな所もまたいいのである。

本日の演目

出来心    柳家花ごめ(かごめ)
高砂や    柳家花録
そば清(きよ)春風亭昇太
船徳     柳家花録


現在舞台出演中の花録さんは、落語をするのは一月ぶりだそうで、感覚がおかしい、と。「座って話すっておかしいんです。今の僕は、立って話すんです!」と立ち上がって歩きまわったり、しばし舞台の話で盛り上がる。


井上ひさし作・木村光一演出『もとの黙阿弥』http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/0508/

(演出の木村光一は70歳過ぎてるのに、でんぐり返しはするわ、女声は出すわで、身をもって演技指導し、しかも芸達者でおもしろいらしい。
共演の筒井道隆はかなりマイペースで、稽古場にも舞台にも、自転車通勤してくる。などなど裏話満載)


前回(http://d.hatena.ne.jp/sokotsunagaya/20050520)、花録は伸び悩み?てな事を書いたが、今回はそんな疑問符ふっとんだ。「船徳」がまさに抱腹絶倒。久しぶりに涙目になるほど笑った。


花録と昇太は付き合いが長いらしく。お互いに言いたい放題。
花録はまくらで、「めがねを取ると鼻までとれる昇太兄さん」と何かにつけメガネ鼻を強調。
昇太は、「初め、小さんのファービー人形かと思いましたよ。危なかったんですよ、彼は。まあ今もおかしい人だけど、バカになってよかったよ。あのままいったらダメ人間だったね。今は、自分の言葉で自分の好きなことを話せるようになった花録クンです」


締めの質問コーナーもこんな調子でボケとツッコミもどきで爆笑。
次回の花録さんは12月。昇太さんもまた出演。